お父上が亡くなられた際には、そのご家族の長男または妻である奥様が喪主を担当されることが一般的です。当然ご家族、ご親族や、葬儀に参列してくださった方々に対して挨拶をしなくてはならないわけですが、その挨拶の定型スタイル、こうしなくてはならないという決まりは全くありません。要するに故人のお人柄や人生、接してきた人間関係に関して、息子や奥様として感想を述べることができれば上等と言えるでしょう。
また何も語らなくても間違いではありません。感極まって、ひと言も言葉が出ないというケースも決して少なくありません。しかし、それはその姿そのものがメッセージとして、受け手側に響くものがあります。気持ちを表すものは、言葉とは限りません。その立ち姿、表情、すべてから表現されます。一言、参列者の方に子心のこもったお礼を言うことができれば、立派な挨拶と言えるでしょう。
逆に、その葬儀のしきたりや決まりにこだわりすぎると、返って不格好なものになってしまいます。スピーチやお話を聞く側としては、そこの意味深いメッセージや整頓された美しい語り口調は求めていません。毅然と構えてお話さえるだけで素晴らしい印象を与えることができますし、毅然としなくても、相応の姿勢と受け取ってくれるでしょう。
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